じかに、つながる。
外注マッチング

会社の困りごとを、外部の事業者に相談する。

カテゴリで選んで、地域で絞る。条件で比べて、そのまま連絡できます。連絡はすべて無料。

人気キーワード:業務自動化kintoneノーコード情シス代行
NOW

青色申告のメリット|65万円控除とは

公開 2026.06.29更新 2026.06.29

青色申告という言葉はよく聞きますが、「結局どこが得なのか」が分かりにくいかもしれません。

青色申告のメリットは、1つだけではありません。最大65万円の特別控除を中心に、赤字の繰越や家族への給与など、いくつかの特典がまとまっています。

この記事では、青色申告のメリットを1つずつ整理し、65万円控除で実際にいくら節税になるか、そしてデメリットまで見ていきます。

01青色申告のメリットを一望する

最初に、全体像をまとめます。青色申告のおもなメリットは次のとおりです。

  • 最大65万円の特別控除:所得から直接65万円(条件により55万円・10万円)を差し引ける
  • 赤字の3年繰越:赤字を翌年以後3年間繰り越し、将来の黒字と相殺できる
  • 家族への給与の経費化:家族に払う給与を経費にできる(青色事業専従者給与)
  • 少額資産の一括経費:30万円未満の備品を、買った年に一括で経費にできる

どれも、白色申告では使えないか、使えても制限がある特典です。青色と白色の違いそのものは 青色申告と白色申告の違い で整理しています。

02最大65万円の特別控除とは

青色の中心になるメリットが、青色申告特別控除です。金額は、記帳と申告のしかたで3段階に分かれます。

  • 最高65万円:複式簿記で記帳し、決算書(貸借対照表・損益計算書)を期限内の申告書に添付し、さらにe-Taxでの電子申告か電子帳簿保存(優良な電子帳簿の要件を満たすもの)を行う場合
  • 最高55万円:複式簿記の要件は満たすが、電子申告も電子帳簿保存もしない場合
  • 最高10万円:簡易な記帳など、上記の要件を満たさない場合

ポイントは、65万円と55万円の差が「e-Taxで申告するかどうか」だけだということです。複式簿記で記帳しているなら、e-Taxで提出するだけで控除が10万円増えます。

0365万円控除で実際いくら節税になるか

控除額がそのまま戻るわけではありません。65万円が所得から引かれることで、その分の税金が軽くなります。

軽くなる金額は、所得にかかる税率で決まります。所得税と住民税(住民税は所得に対しておおよそ10%)を合わせると、目安は次のようになります。

  • 税率が低めの人:65万円 × 約15% = およそ10万円前後
  • 税率が中くらいの人:65万円 × 約20〜30% = およそ13万〜20万円前後

つまり、複式簿記で帳簿をつけて65万円控除を受けるだけで、毎年およそ10万〜20万円の節税につながることが多いということです。実際の金額は、所得や他の控除の状況によって変わります。

04赤字を3年繰り越せる

青色なら、赤字を将来に持ち越せます。

事業で出た赤字(純損失)を、翌年以後3年間にわたって繰り越し、黒字になった年の所得と相殺できます。開業した年は赤字になりやすいので、この繰越は将来の税金を前もって減らす仕組みとして効きます。

白色では、この繰越は原則として使えません。

05家族への給与を経費にできる

家族に事業を手伝ってもらっている場合、青色では給与を経費にできます。

事前に届出書を出せば、家族に払う給与を、労務の対価として相当な範囲で全額経費にできます(青色事業専従者給与)。白色にも事業専従者控除はありますが、配偶者は最高86万円、その他の親族は一人につき最高50万円という定額の上限があります。

家族の働きが大きいほど、青色のほうが有利になりやすいということです。

0630万円未満の備品を一括で経費にできる

設備や機材を買う年に、青色は大きく効きます。

ふつう、10万円以上の備品は数年に分けて経費にします(減価償却)。ですが青色申告者は、取得価額30万円未満の資産を、買った年に一括で経費にできます(少額減価償却資産の特例)。年間の合計は300万円までです。

なお、2026年4月1日以後に取得する資産については、この上限が40万円未満に引き上げられました(年間300万円の枠は変わりません)。白色が即時に経費化できるのは10万円未満までなので、パソコンや機材を揃える年ほど差が出ます。詳しくは 少額減価償却資産の特例 で解説しています。

07そのほかのメリット

ここまでの大きな4つ以外にも、青色には細かな特典があります。

たとえば、回収できないかもしれない売掛金の一部を、貸倒引当金として前もって経費に計上できます。取引先からの入金が多い事業では、こうした仕組みも効いてきます。

経費の積み上げそのものは青色・白色どちらでもできますが、青色の各種特典と組み合わせることで、節税の幅が広がります。経費にできるものは 個人事業主が経費にできるもの一覧 にまとめています。

08デメリット・注意点

メリットが大きいぶん、青色には手間もあります。

  • 複式簿記が必要:65万円・55万円控除を受けるには複式簿記での記帳が前提(会計ソフトで自動化できる)
  • 帳簿・書類の保存:帳簿や書類を一定期間保存する必要がある
  • 事前の申請が必要:青色申告承認申請書を期限内に出しておく必要がある

とはいえ、会計ソフトを使えば帳簿づけの負担は大きく下がります。手間に対して得られる節税のほうが大きいことがほとんどです。申請のやり方は 青色申告承認申請書の出し方 で解説しています。

よくある質問

青色申告にすると具体的にいくら得しますか?

65万円控除を受ける場合、所得税と住民税を合わせて毎年およそ10万〜20万円ほどの節税になることが多いです。実際の金額は、所得や他の控除の状況によって変わります。さらに赤字の繰越や家族への給与などの特典も加わります。

65万円控除と55万円控除と10万円控除はどう違いますか?

65万円と55万円はどちらも複式簿記が前提で、差はe-Taxでの電子申告(または電子帳簿保存)をするかどうかです。複式簿記で電子申告すれば65万円、紙提出なら55万円になります。簡易な記帳の場合は10万円までです。

青色申告にデメリットはありますか?

複式簿記での記帳や帳簿の保存、事前の申請といった手間があります。ただし会計ソフトを使えば記帳の負担は下げられ、得られる節税のほうが大きいことがほとんどです。

副業でも青色申告のメリットを受けられますか?

その収入が「事業所得」と認められれば受けられます。規模や実態から「雑所得」に区分される場合は、青色申告は使えません。継続して、事業として行っているかが分かれ目になります。

赤字でも青色申告した方がいいですか?

した方がよい場合が多いです。青色なら赤字を翌年以後3年間繰り越し、黒字になった年の所得と相殺できます。開業初年度に赤字が出やすいことを考えると、最初から青色にしておく価値があります。

まとめ

青色申告のメリットは、最大65万円の特別控除を中心に、赤字の3年繰越・家族への給与の経費化・少額資産の一括経費がまとまっている点にあります。65万円控除だけでも、毎年およそ10万〜20万円の節税につながることが多いです。

複式簿記や事前の申請といった手間はありますが、会計ソフトを使えば負担は下がります。事業所得が立つなら、青色を選んでおくのが基本です。まずは青色申告承認申請書を期限内に出すところから始めましょう。

税務の最終的な判断は、国税庁の公式情報や、税務署・税理士への確認に従ってください。

出典