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確定申告が必要な人・不要な人

公開 2026.06.29更新 2026.06.29

確定申告は、全員がするものではありません。必要な人と、しなくてよい人がいます。

個人事業主か会社員か、副業があるかどうかで、必要かどうかは変わります。なかでも、副業の「20万円ルール」は誤解されやすいポイントです。

この記事では、確定申告が必要な人・不要な人をケース別に整理し、20万円ルールの正しい意味と、住民税の注意点まで見ていきます。

01確定申告が必要かどうかの基本

まず、考え方の軸を押さえます。

確定申告が必要かどうかは、ざっくり言うと「納める所得税が生じるかどうか」で決まります。1年間の所得から所得控除を引いた課税所得にプラスがあり、税額が出るなら、原則として申告が必要です。

ただし、会社員のように給与から税金が天引きされ、年末調整で精算が済んでいる人は、原則として申告は不要です。立場ごとに見ていきます。

02個人事業主・フリーランスは原則必要

事業所得がある人は、原則として確定申告が必要です。

個人事業主やフリーランスは、給与のように税金が天引きされていません。1年分の所得を自分で計算し、税額が生じるなら申告して納税します。やり方は 確定申告のやり方|個人事業主の基本 で解説しています。

赤字の場合でも、青色申告で赤字の繰越を使うなら申告しておきます。繰越を使うには、その年に申告していることが前提になるからです。青色と白色の違いは 青色申告と白色申告の違い で整理しています。

03会社員(給与のみ・年末調整済み)は原則不要

会社員で、給与以外に所得がない人は、基本的に確定申告は不要です。

会社が毎月の給与から所得税を天引きし、年末調整で1年分を精算してくれるからです。この場合、自分で申告しなくても納税は完了しています。

ただし、いくつかの条件に当てはまると、会社員でも申告が必要になります。

04会社員でも確定申告が必要になるケース

次のような場合は、会社員でも確定申告が必要です。

  • 給与の年間収入が2,000万円を超える人:年末調整の対象外になる
  • 副業など、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超える人
  • 2か所以上から給与をもらっていて、年末調整されなかった給与と他の所得の合計が20万円を超える人

副業をしている会社員が引っかかりやすいのが、2つめと3つめです。次のステップで詳しく見ます。

05副業の「20万円ルール」を正しく理解する

副業の確定申告で、よく出てくるのが「20万円ルール」です。意味を正確に押さえます。

給与をもらっている人は、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です。20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要です。

ここで2つ注意点があります。

  • 「所得」で判定する:所得とは「収入 − 必要経費」のこと。売上が20万円を超えていても、経費を引いた所得が20万円以下なら、所得税の申告は原則不要
  • 副業がアルバイトなど給与の場合は「収入」で判定する:給与は経費を引けないため、副業の給与収入が20万円を超えるかどうかで見る

副業の確定申告の基準は 副業の確定申告はいくらから必要? でも整理しています。

0620万円以下でも住民税の申告は必要

ここが一番見落とされやすいところです。

20万円ルールは、あくまで「所得税の確定申告」を不要にする特例です。住民税には、この特例はありません。

そのため、副業の所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、お住まいの市区町村への住民税の申告は別に必要になります。所得税の申告を省いたぶん、住民税の申告で所得を申告することになります。

07申告は不要でも「した方が得」なケース

申告の義務がなくても、申告すると税金が戻ることがあります。これを還付申告といいます。

  • 報酬から源泉徴収されていて、納めすぎている
  • 医療費控除を受けたい(医療費が一定額を超えた)
  • ふるさと納税などの寄附金控除を受けたい
  • 住宅ローン控除の初年度

こうした場合は、申告すれば納めすぎた税金が戻る可能性があります。なお、還付を受けるための申告では、20万円以下の副業所得も併せて申告する必要があります。還付申告の仕組みは 還付申告とは|払いすぎた税金を取り戻す で解説しています。

よくある質問

個人事業主は赤字でも確定申告が必要ですか?

税額が生じないなら義務ではありませんが、青色申告で赤字の繰越を使うなら申告しておきます。繰越は、その年に申告していることが前提になるためです。将来の黒字と相殺して節税できるので、赤字の年も申告しておくのがおすすめです。

副業の所得が20万円以下なら何もしなくていいですか?

いいえ。所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別に必要になることがあります。所得税の20万円ルールは住民税には適用されません。所得税の確定申告をすれば、住民税は自動で計算されます。

会社員ですが確定申告が必要なのはどんなときですか?

給与収入が2,000万円を超える場合、副業など給与・退職所得以外の所得が20万円を超える場合、2か所以上から給与をもらっていて年末調整されなかった給与と他の所得の合計が20万円を超える場合などです。

副業がアルバイト(給与)の場合の20万円はどう数えますか?

給与は経費を引けないため、副業の給与「収入」が20万円を超えるかどうかで判断します。事業所得や雑所得の副業は、収入から経費を引いた「所得」が20万円を超えるかどうかで見ます。

確定申告が不要でも、した方がいい場合はありますか?

あります。報酬から源泉徴収されすぎている場合や、医療費控除・寄附金控除・住宅ローン控除の初年度などは、申告すると納めすぎた税金が戻る可能性があります。これを還付申告といいます。

まとめ

確定申告が必要かどうかは、立場によって変わります。個人事業主・フリーランスは原則必要、給与のみで年末調整済みの会社員は原則不要です。会社員でも、副業など給与以外の所得が20万円を超えると申告が必要になります。

特に気をつけたいのが住民税です。副業が20万円以下で所得税の申告をしない場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。また、義務がなくても、源泉徴収や各種控除で還付を受けられる場合は、申告した方が得になります。

税務の最終的な判断は、国税庁の公式情報や、税務署・税理士への確認に従ってください。

出典