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退職後の健康保険はどれを選ぶ

公開 2026.07.04更新 2026.07.04

会社を辞めると、健康保険を自分で選ぶことになります。選択肢は3つあり、保険料が大きく変わります。

しかも、任意継続には「20日以内」という短い期限があります。退職前に方針を決めておくのが安全です。

この記事では、退職後の健康保険を、3つの選択肢の比較から整理します。国保の基本は 個人事業主の国民健康保険の仕組み で解説しています。

01選択肢は3つ

まず、全体像です。

  • ① 任意継続:退職前の会社の健康保険を、最長2年間継続して使う
  • ② 国民健康保険:市区町村の医療保険に加入する
  • ③ 家族の扶養に入る:配偶者や親の健康保険の被扶養者になる

このほか、業種によっては国民健康保険組合という選択肢もあります(国民健康保険組合という選択肢)。

02任意継続の条件と期限

まず、期限が最も短い選択肢から押さえます。

  • 加入条件:退職日まで継続して2か月以上、健康保険の被保険者だったこと
  • 申請期限:資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内
  • 加入できる期間:最長2年間

この20日以内という期限は短く、過ぎると加入できません。退職手続きと同時に確認しておく必要があります。

03任意継続の保険料

保険料の考え方です。

在職中は会社と折半でしたが、任意継続では全額が自己負担になります。単純に言えば、それまでの倍の負担です。

ただし、保険料の計算には上限があります。協会けんぽの場合、退職時の標準報酬月額と、全被保険者の平均額(令和8年度は32万円)の低いほうで計算されます。給与が高かった人ほど、この上限の効果で負担が抑えられます。

また、保険料は原則2年間変わりません。所得が下がっても下がらない点は、国保との違いです。

04国民健康保険の特徴

次に国保です。

保険料は前年の所得と加入人数で決まります(国民健康保険料の計算と節約)。独立1年目は会社員時代の所得が基準になるため高くなりがちですが、2年目以降は所得が下がれば保険料も下がります。

加入の届出は、退職の翌日から14日以内です。扶養の制度がないため、家族の人数分だけ保険料が加算されます。

05家族の扶養に入る

3つめは、保険料がかからない選択肢です。

配偶者や親が会社の健康保険に加入していれば、その被扶養者になれる場合があります。この場合、保険料の負担はありません。

ただし収入の条件があり、一般に年間収入130万円未満(60歳以上や障害者は180万円未満)などの基準があります。個人事業主の場合、収入から必要経費を引いた額で判定されますが、健康保険組合によって経費の扱いが異なります。加入先の基準を確認しましょう。

06選び方の手順

最後に、判断の進め方です。

  • ① 家族の扶養に入れるかを確認する(入れるなら保険料ゼロ)
  • ② 入れない場合、任意継続と国保の保険料を試算して比べる
  • ③ 任意継続は退職前の給与明細や協会けんぽ・健保組合で、国保は市区町村で試算できる
  • ④ 20日の期限までに決めて手続きする

一般に、扶養に入れない場合は「前年の所得が高く、扶養家族が多い人は任意継続が有利」「前年の所得が低い人は国保が有利」という傾向があります。独立時の手続き全体は 開業時にやることチェックリスト にまとめています。

よくある質問

退職後の健康保険にはどんな選択肢がありますか?

任意継続、国民健康保険、家族の扶養に入る、の3つが基本です。業種によっては国民健康保険組合という選択肢もあります。保険料が大きく変わるため、比較して選ぶことが大切です。

任意継続はいつまでに申し込みますか?

資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内です。この期限を過ぎると加入できません。期限が短いため、退職前に保険料を試算し、方針を決めておくと安心です。

任意継続の保険料はいくらになりますか?

在職中は会社と折半でしたが、任意継続では全額自己負担になります。ただし計算には上限があり、協会けんぽでは退職時の標準報酬月額と平均額(令和8年度は32万円)の低いほうで計算されます。

任意継続と国保、どちらが得ですか?

前年の所得が高く扶養家族が多い人は任意継続、前年の所得が低い人は国保が有利になる傾向があります。任意継続は保険料が原則2年間変わらず、国保は前年所得で毎年見直される点も判断材料です。

家族の扶養に入れますか?

配偶者や親が会社の健康保険に加入していれば、収入の条件を満たすことで被扶養者になれる場合があります。一般に年間収入130万円未満などの基準がありますが、個人事業主の経費の扱いは健保組合により異なるため、加入先に確認しましょう。

まとめ

退職後の健康保険は、任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つから選びます。まず扶養に入れるかを確認し、入れない場合は任意継続と国保の保険料を試算して比べます。

任意継続は20日以内という短い期限があり、最長2年間、保険料は全額自己負担ですが上限があります。国保は前年の所得と人数で決まり、独立1年目は高くなりがちです。退職前に試算して、期限内に手続きしましょう。

保険料の金額や加入の条件は、加入先の健康保険やお住まいの市区町村の公式情報でご確認ください。

出典